ディズニー新作『モアナと伝説の海』の舞台、ニュージーランドへ行こう。
画像引用 http://www.disney.co.jp/movie/moana.html
2017年3月10日、ディズニーの新作『モアナと伝説の海』が公開されます。
今回はその舞台となるニュージーランドを紹介したいと思います。
『モアナと伝説の海』の紹介
ディズニー映画といえば、『アナと雪の女王』の大ヒットが記憶に新しいですね。
『アナと雪の女王』は雪国が舞台でしたが、今回は海と島です。
日本語版でいいのがなかったので、英語版ですがこちらをどうぞ。
まだあまり内容については公表されていませんが、予告トレーラーを見てみると少しだけ内容が予想できそうです。
モアナという海に愛された少女は故郷の危機を救うべく、半神半人であるマウイを探しに旅に出ます。そして、モアナとマウイは共に冒険の旅へ。
こんな内容になりそうです。
さて、この半神マウイはニュージーランドをはじめとする南太平洋全体にひろがる神話の登場人物。(ポリネシア系神話)
ユニークなエピソードが様々ありますが、ニュージーランドを釣り上げたというお話が最も有名です。この神話を語り継いできたマオリ族にとってはまさしく英雄といえるでしょう。
マオリ族に関してはまた後ほど紹介することにします。
ニュージーランドってどんな国?
ニュージーランドの国情報
ニュージーランドはオーストラリアの東に位置する島国です。
人より羊が多いなんて冗談っぽく言われることがありますが、マジです。
本当に牧歌的な雰囲気な国です。
実はニュージーランドは王国だということを知っていましたか?
イギリスの女王『エリザベス2世』がニュージーランド王国の女王も兼任しています。本人はイギリスにいるので代理人として総督がいます。
イギリスの女王が国家元首なのでいわゆる英連邦王国(コモンウェルス)というものに所属します。とはいえ立憲君主制なので、女王や総督は行政権を持っておらず統治の象徴という役割だけを有しています。まさに『君臨すれども統治せず』というやつですね。
ニュージーランドの広さは270,647㎢。日本よりちょっと小さいくらいです。
身近なところでいうとフィリピンとほぼ同じくらいの大きさです。
いつもこういう話をするときに、日本の意外な大きさに驚きます。
西ヨーロッパで限定して考えると最も広いフランスと次に大きなドイツの間に日本は入ります。島国なので、あまり大きく感じませんがぎゅっとまとめると結構広いんですね。
ニュージーランドの人口は約450万人。
国の広さはそこまで変わらないのに、人口は全く違いますね!
人口密度でいうと日本は335.86に対してニュージーランドは17.37!
最も大きな都市オークランドは南緯37度。東京が緯度35度なので温度的には日本と同じような感じですね。(もちろん南半球なので季節は反対になります)
公用語は英語とマオリ語です。
ニュージーランドの魅力
ニュージーランドの魅力は雄大な自然とマオリ文化の2つと言い切っても過言ではないでしょう。ニュージーランドの自然は本当にスケールの大きく圧倒されます。また独特な踊りで有名なマオリ族は今でも先祖からの教えを守り続けています。
ニュージーランドの自然
本当に素晴らしい自然景観をいっぱい持っているニュージーランド。他には見ることのできない特有な動植物がいっぱいいます。それはなぜかというと太古の昔の大陸移動に由来を持ちます。
こちらはニュージーランドの国鳥キーウィ。珍しい白いキーウィ。
飛べない鳥でニュージーランド人の代名詞にもなっています。
今から遡ること10億年前、地球上にロディニア大陸という大陸が生まれました。
そして、大陸プレートが少しずつ動いていった結果、約6億年前に分裂。ゴンドワナ大陸ができます。行ったり来たりして、分裂と合体を繰り返しますが、8000万年前にはこのゴンドワナ大陸からニュージーランドが分裂します。
その後、8000万年もの間ニュージーランドは独自の生態系を持ち、独自の進化の道を辿っていくことになりました。
あとで個別に紹介していますが、そんな地球の働きからニュージーランドには雄大かつ独自の自然が残されています。
マオリ族の文化
マオリ族の男性です。舌を出して、目を見開くのは威嚇の意味だそうです。
そして、特徴的なのが顔の刺青。
自分がどのような出身なのか表す身分証明の役割を持っています。
マオリの伝説によれば、先祖たちはかつて住んでいたハワイキという場所から大艦隊(7艘のカヌー)に乗ってやってきたそうです。いまだに自分の家系がどのカヌーによってやってきたのかを重要視していて、社会集団を形成します。
彼らの伝統で最も有名なのはハカという踊り。ラグビー世界最強軍団オールブラックスが試合前に踊ることから世界的に有名になりました。
そういえば、安室奈美恵がコカコーラのCMで踊っていたこともありますね。
オールブラックスのハカ
歓声が入ってしまうのでもうひとつご紹介。
どうやって行くの?
日本からニュージーランドへは直行便が飛んでいます。
ニュージーランド航空が成田とオークランドを繋いでいます。
かつて乗った時に、シートベルト着用のアナウンス映像がとてもユーモアたっぷりだったことが印象に残っています。
当時のラグビーのニュージーランド代表オールブラックスが総出演して、乗客に対して注意を呼びかけていました。今では他の航空会社でも見られるようになりましたが、ニュージーランド航空が先駆けだったのではないでしょうか。
ジェットスターのようなLCCも就航しています。乗り継ぎでも構わないという方はそちらで行ってもいいかもしれませんね。
国際空港は基本的に北島にある最大都市オークランドに到着します。
北島・南島
ニュージーランドは北島と南島に分かれています。
北島には人口の80%が住んでいます。その分南島の方が自然豊かです。
北島はマオリ族の文化的な場所などを訪れることができます。
南島は手付かずな大自然を訪れることができます。
これから紹介する観光地をみながら、どのように過ごすか考えてみてください。
(…時間が許すならレンタカーでも借りて北島・南島を両方訪れて欲しいです)
北島で行くべきところ
オークランド
最大都市オークランドは、ポリネシア圏で最も栄えている街です。一方で自然も多く残されています。丘陵地帯に町が作られているので、結構坂が多いです。
訪れるなら南半球最大のスカイタワーです。ただニュージーランドには他にも訪れるべき場所がいっぱいあるので、通り過ぎてしまう印象。
ロトルア
ロトルアはマオリ文化の中心。
そして火山帯に位置しているので写真のような間欠泉が有名です。
間欠泉があるということは温泉もあるということで、温泉地としても有名ですね。
タマキ・マオリ・ビレッジ・ロトルアというマオリ文化紹介の施設があります。
ちょっと観光客用に作られた感じがしてしまうのですが、せっかく北島を観光するならマオリ文化を理解するためにもぜひ訪れて欲しいですね。
ワイトモ
ワイトモはツチボタルが生息する鍾乳洞が有名です。オークランドから車で約3時間。
ツチボタルは南島でも見ることができますので旅程に合わせて訪れてみてください。
トンガリロ国立公園
とにかく大迫力!世界遺産にも認定されている世界で4番目に古い自然公園です。
そして世界遺産の中でも珍しく自然遺産と文化遺産、両方兼ね備えている複合遺産に認定されています。
ちなみにロードオブザリングの撮影地としても有名になりました。
南島で行くべきところ
アオラキ(マウントクック)国立公園
ニュージーランド最高峰のマウントクック。その麓に広がるのがアオラキ(マウントクック国立公園)です。非常に風光明媚な景色の中、トレッキングを楽しむことができます。行程もそれほど激しいものではなく、のんびり歩いていくことができます。
山へ向かって奥へ進んでいくと、山から流れる氷河の上まで行くことができます。
テカポ湖&善き羊飼いの教会
テカポ湖の湖畔に立つ『善き羊飼いの教会』は非常にフォトジェニックな教会なので、みたことある人も多いのではないでしょうか。
後ろに広がる湖の色にも注目してください。勿忘草色と言うのでしょうか。
実際に目の当たりにした時の衝撃は忘れられません。
ミルフォードサウンド&ミルフォードトラック
南島の南端に位置するのがこのミルフォードサウンド。
氷河によってできたフィヨルドです。切り立った崖が目の前にそびえ立つ風景は圧巻です。
フィヨルドとは……
氷河期の間、山の上に出来た万年雪が重力と重さによって低い方(海)へと押し出されていきます。氷は重く、質量も大きいので地表をガリガリと削っていきます。
そして、氷河期が終わると氷が溶け、そこに海水が入ってきて出来るのがフィヨルドです。
自然と時の流れがこの不思議な景観を作り出したと思うと、地球の面白さを感じます。
そして、このミルフォードサウンドにあるのが世界一美しい散歩道と呼ばれるミルフォードトラックです。
世界でも珍しい原生林。自然を保護するために入場を厳しく制限しています。
全部踏破しようとすると4泊5日もかかります!そんなに時間取れないよという方は日帰り観光も可能です。途中、歩くのがちょっと大変な場所もありますので、トレッキングシューズを準備して行くといいと思います。
いつか全部踏破したいなぁとは思っているのですが、ここで5日間はなかなか取れないですね…。どなたかの感想お待ちしています。
ちなみにこの近くのテアナウ洞窟でツチボタルを見ることができますよ。
クライストチャーチ
南島の玄関口クライストチャーチ。
市内には740もの公園があり、別名ガーデンシティーと呼ばれています。
私が訪れた時は、現地の方の御宅訪問もしました。住んでる方もガーデンシティーに誇りを持って、お庭を手入れされていました。
街を象徴する大聖堂が2011年の地震で破壊されてしまいました。その後、日本の建築家「坂茂」によって紙でできた教会ができました。
クイーンズタウン
ワカティプ湖の湖畔にある街。山々に囲まれた湖の景観が女王にふさわしいということでクィーンズタウンと名付けられました。
見どころの多い南島の南部の中心に位置しているので、周辺を観光するには便利な拠点です。さらに保養地として栄えてきたので、カジノや釣りやジェットスキーなどの水辺でのアクティビティ、スキーやスノボーなどの娯楽が充実しています。
オススメの旅行日程は?
それはもちろん時間の許す限り、いくらでも滞在して欲しいですが、人生がそうままならないこともよく存じ上げております。
もし1週間くらいで日程を組むのであれば、北島か南島に限定することをオススメします。
国内を全て航空機で移動するというお金に物を言わせた荒技が出来るのであれば、北島も南島もまわれますが、バスや車で移動することを考えるとニュージーランドは広すぎます。日本よりすこし小さいくらいですから、本州を縦断するという想像をしていただければ、ニュージーランドも広いのだというイメージが伝わるかなと思います。
南島だけのツアー日程を作ってみよう。
私がニュージーランド南島の旅行日程を考えるならこんな感じ。
1日目
18:30 成田空港からニュージーランド航空直行便で出発。
2日目
09:10 オークランドに到着後、そのまま国内線に乗り継いでクライストチャーチへ。
クライストチャーチ泊
3日目
テカポ湖へ移動。テカポ湖で昼食を食べて散策。
その後、アオラキ(マウントクック)国立公園へ移動。
アオラキ泊
4日目
終日、アオラキ(マウントクック)国立公園でトレッキング
アオラキ泊
5日目
クイーンズタウンへ移動。テアナウ洞窟でツチボタルを見に行く
クイーンズタウン泊
6日目
終日ミルフォードサウンドとミルフォードトラックの観光。
クイーンズタウン泊
7日目
国内線でクイーンズタウンからオークランドへ。
頑張ってロトルアまで日帰り。
オークランド泊
8日目
9:45 オークランド空港からニュージーランド航空直行便で帰国。
一応、元旅行会社の企画担当でした。
もしこんな日程組めるかなという相談があればいつでも相談乗りますよ(仕事として)
そんな冗談はさておき、ニュージーランド旅行を考えている方にとってすこしでも参考になれば幸いです。