160倍確定、規格外ICOの瀬尾恵子の経歴詐称とそれに群がる人々。

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普段はこういったことはtwitterでしか呟かないのですが、思うことがあったのでブログ記事にしてみたいと思います。

今回の取り上げるのは以下の3点です。

  • 瀬尾恵子という個人投資家を騙る情報商材屋の経歴詐称
  • 騒動を取り上げる各情報商材屋
  • 仮想通貨の未来

瀬尾恵子という個人投資家を騙る情報商材屋の経歴詐称

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今回のケース、簡単に説明すると
『近いうちICOする仮想通貨は素晴らしいものでICOしたら160倍が確定していますよ。その仮想通貨を購入したかったら、無料登録してくださいね』というお話。

元ゴールドマンサックスという経歴を前面に押し出していたので、何名かがゴールドマンサックスに問い合わせた結果なのか、会社公式ホームページにおいて、その経歴が否定されました。

なお、今般、インターネット上に、瀬尾恵子(セノオケイコ)という氏名の人物が関係するICO(イニシャル・コイン・オファリング)を本年5月24日付で開始する旨の投稿がなされていますが、この人物はゴールドマン・サックス証券株式会社を含むゴールドマン・サックス・グループの会社に在籍した事実はなく、言及されるICOを含むこの人物の活動は、ゴールドマン・サックス・グループとは全く関係ございません。

引用元:http://www.goldmansachs.com/japan/warning-alert/index.html

調べれば調べるほど、杜撰です。

まずはこちらが紹介動画です。

 

内容もさることながら、プレゼンがド下手ですね。

個人投資家であるということですが、必ず儲かるならなぜその情報を公開するのか。動画の中では『取材陣の熱意に負けて』ということをおっしゃっていますが、アップロード者は本人です。どこに取材陣がいるのでしょうか。

しかし、彼女が全て悪いのか。というと首をかしげざるを得ません。

『無料登録とともにラインで繋がり、その後集金する』というスキームは彼女一人で作ったものではないでしょう。また何種類かのランディングページ(LP)を作り、アフィリエイト広告を出すというのも彼女個人が全部手配したというのも考えにくいです。

今、SNSなどを通じて簡単にお金儲けができます。という勧誘が多く見受けられます。

そのうちの一つに引っかかり、あれよあれよという間にここまで来てしまったのではないでしょうか。

このバックにいる人たちは『ここまで経歴詐称すると刺されるんだな』ということを今回学び、彼女を切り捨て、別の手口を探していくのでしょう。彼女もまた踊らされた被害者の一人かもしれません。もちろん、責任がないとは言いませんが。

しかし、今回の騒動を見ていてより強く思ったのが、経歴詐称を指摘するサイトの情報商材屋の多さです。

騒動を取り上げる各情報商材屋

今回の騒動がtwitterで取り上げられているのを見て色々と検索してみました。

その結果、たどり着いたウェブサイトの多くは別の情報商材を取り扱うウェブサイトでした。

こんな怪しい案件がある。→でも私が紹介するのはもっと安心である。

こんな怪しい案件がある。→騙されないためにはここに登録してください。

まるでゾンビがゾンビにたかっている状態ですね。共食いにしか見えません。

同じ穴のムジナが何をいっているのか。

仮想通貨の未来

個人的に仮想通貨の基本理念やあり方はとても素晴らしいものだと思っています。各国の政治に左右されないLinux的・民主的な仮想通貨は人々のボーダーレス化を推し進めるものだと思います。

発展途上国に住んでいると通貨の違いや送金の難しさに苦しめられることはよくあります。それがインターネットを介すだけで世界のどこでも誰とでも簡単にやりとりできるようになるなんて夢のようです。

世界の片隅に住んでいる貧しいけど、才能があるアーティストの発見を簡単にしてくれたのはインターネットです。

しかしその人の作品を購入するのはまだ簡単ではありません。銀行同士が提携していなければ、送金はできませんし、そもそもその人が銀行口座を持っているかどうかもわかりません。それが共通の通貨で煩雑な手続きなしで購入できるようになるのは素晴らしいことですね。

作品をどうやって受け取るのかは3Dプリンターが解決してくれるでしょう。

こうやって技術が社会を進歩させていくものだと考えています。

しかし、現状では仮想通貨はそういう便利なものにはなっていないようです。まだ投機目的の売買が主です。あまりにそれが過熱しすぎていて、投機のための金融商品でしかないように思います。通貨がまだ通貨としてなり得ていません。

またビットコインという仮想通貨の一種の話ですが世の中に存在する40%のビットコインをクジラ(ホエールズ)という約1000人の投資家が保有していると言われています。彼らは自分たちで相場を操作することができます。

こんな状況、そして今回のように仮想通貨を詐欺のタネに使い、仮想通貨全体の信頼を損ねるような商売が続くようであれば仮想通貨に未来は明るいものではないでしょう。

 

ただ皮肉な事ですが、明るくない未来を越えて、誰もが見向きをしなくなり、価値が安定した時にこそ、仮想通貨の本当の未来があるような気がします。