2016年8月12日のプーケットの爆破事件とタイで起こりうるテロの種類
先日プーケットで爆破事件がありました。
それについて、いろいろ調べてみました。まだ犯人はわかっていませんので、あくまでも個人的な意見です。あしからず。
連続する爆破事件
2016年8月11日、ホアヒンで複数の爆発。
同8月12日は、ホアヒンとプーケットでそれぞれ爆発がありました。
今現在、どこかから犯行声明が出ているわけではないのでテロと呼んでいいかはわかりません。
テロ=反対者(特に政府の要人)を暗殺するとか、国民を強権でおどすとか、暴力や恐怖によって政治上の主張を押し通そうとする態度。
だそうなので政治的な主張が判明していないので、やっぱり爆破事件と呼ぶべきなんでしょう。
気になったので、タイにおけるテロについて調べてみました。
そうするとタイで起こりうるテロというのはざっくり3つくらいに分けられそうです。
1.中央政府と軍事政権の政情不安
これは、割と想像に難くないですね。
今現在、タイは軍部のクーデターによる軍事政権状態(黄色シャツ派)です。
タクシン派(赤シャツ派)と呼ばれる旧政権派閥との対立は未だに続いています。
ただ個人的には、この問題は政治闘争であり爆破事件には繋がらないのではないかと思います。
(論理的に考えれば…ですけどね)
2.新疆ウイグル自治区関連のテロ
ちょうど1年前、バンコクの中心地エラワン廟で爆破事件がありました。その実行犯は、新疆ウイグル自治区出身のイスラム教徒でした。
なぜ彼らはテロを行ったのか。
その理由の大きな一つと言われているので、ウイグル族の中国での扱われ方です。
中国では少数民族に対する当たりが激しく、少数民族を民族として認めていないケースが多いです。また漢民族に取り込むことにより、紛争自体をなかったことにしようとする民族浄化的な統治方法を取っています。
この話を真面目に論じ始めると、キリがないので割愛しますが、とにかく中国でウイグル族が住んでいくのは大変ということで、一部タイへ亡命しました。
しかし、タイ政府はその亡命を認めず、身柄を中国政府へと強制送還しました。
それに対し、抗議するために爆破テロを行ったと言われています。
さて、今回の爆破事件も彼らが犯人なのでしょうか。
3.タイ深南部、パタニ王国独立派テロ
赤い線で囲んだ辺りをタイ深南部3県と呼びます。
パッターニー、ヤラー、ナラーティワートの3県です
元々はマレー系のイスラム王朝パタニ王国という国がありましたが、1909年に北部と南部に分断され、それぞれがタイとマレーシアに編入されました。
イスラム王朝だったので、その住民のほとんどはイスラム教徒。それが仏教国タイに組み込まれたので、さぁ大変。随分と宗教による差別があったそうです。
そのせいで、今なお分離独立運動が激しく行われています。
外務省による渡航情報でも、この3県は『渡航中止勧告』が出ています。
ホアヒンはタイ王家ゆかりある保養地です。そこを狙うということはよほど中央政府に脅しをかけたい・何らかの権威を失墜させたいということなんだと思います。
結構本気であるとすれば、爆破事件は続いてしまうかもしれませんね…。
さて、どこのどう言う勢力によるものなのか。引き続き注視していきたいと思います。
(ところでISってやたら犯行声明早いので、今回は違う団体なのかなと)