これからの海外不動産投資はホテル投資!安定したローリスクハイリターンが見込めるかも

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プーケットへ来て、何かに投資したいといらっしゃる日本人の方も少なくありません。たまにそのお手伝いなんかをさせてもらっています。

その関係で色々な投資の形を見てきたのですが、その中でも最近ホテル投資の形が様々豊富になってきているのがわかります。そして、やり方によってはホテル投資が最も安定したいい投資になる可能性が高いなと思いました。

ホテル投資についてや昨今のホテル業界の潮流などの情報を紹介したいと思います。

ホテルに関わる投資の種類

一言にホテル投資といっても様々な種類がありますので、整理をしてみたいと思います。

  • ホテル事業を自分でやる
  • ホテル運営会社に投資する
  • ホテルの土地、建物を所有してホテル運営会社に任せる

ホテル事業を自分でする

もはやこれは不動産投資というより事業投資です。既存のホテルを買収するなり、一から自分で理想のホテルを建てて運営するという形です。

そんな大規模なものは早々できない!と思われるかもしれませんが、プーケットではとても一般的です。

小さな15室から20室のホテルを外国人が所有、運営する。プーケットのパトンにある小規模ホテルの過半数はこの形を取っています。

ただこの場合、本業がホテル事業になります。日本や海外から投資する。という観点から考えると投資案件としては、ふさわしくないかもしれません。

なので今回の記事ではこの程度で紹介を終わります。

 

ホテル運営会社に投資する

これもホテルに関わる投資の一つ。今ではホテルのオーナーが運営会社に運営を任せる形がとても増えて来ています。

身近な例でいうと『東横イン』彼らはホテルの土地や建物を所有しません。オーナーから賃貸してホテルを運営する形を取っています。

とても有名になった『星野リゾート』も自社では不動産は所有しません。かつては投資ファンドのREITの運営を受注している形でしたが、今では自前でファンド組成して、自社で星野リゾート・リート投資法人なんていうのを作っています。

つい最近2017年7月31日にはこんなプレスリリースが出ています。

星野リゾートと㈱日本政策投資銀行による 共同運営ファンド組成について -支援対象・規模を拡充、2号ファンドの組成で合意- | ニュースリリース | お知らせ | 星野リゾート【公式】

こちらがリート投資法人のオフィシャルページ。

星野リゾート・リート投資法人

星野社長は日本旅館の収益性をあげて投資案件として成り立たせる。と発言されています。それが着々と進んでいる様子です。

あとは国際的なホテルブランド、ヒルトンやノボテルなども一部運営のみを受注するケースが増えています。

ただこれらのホテル運営会社に投資するということは不動産投資というより株式投資やREIT投資なので、今回はここまで。また別の機会にじっくり掘り下げます。

 

ホテルの土地、建物を所有してホテル運営会社に任せる

今回の記事のメインはここ!

 

成田空港や羽田空港、大型ショッピングセンターでヒルトンのスタッフが売り込みをやっている姿をご覧になったことがある人もいるかもしれません。

『こんな値段であなたもリゾートオーナーに!』っていう販売です。

あれはタイムシェアという分類になります。そのあたりをより掘り下げてみましょう。

 

タイムシェア・フラクショナルオーナーシップ

タイムシェアオーナーシップはホテルやリゾートの一部屋の1週間の権利を購入することを言います。フラクショナルオーナーシップは3週間程度と長くなっています。

具体的にどういうことかというとタイムシェアの場合、一部屋を1年間52週間でわけ、52人で一部屋を購入するというわけです。なのであなたは、1年間で1週間だけ泊まることができます。

うーん。否定はしないですが、投資としては如何なものかと思います。あくまでも海外にリゾートの権利を持つことができるというステータス程度のものだと思います。

不動産投資で考えるべきはインカムゲインとキャピタルゲイン。

52人のオーナーが権利を持っているのでインカムゲインはありません。自分の権利である1週間だけ人に貸せばインカムゲインと言えるかもしれませんが…。

そしてキャピタルゲインですが、いくつか問題があります。

 

1.流動性が高くない

あまりに特殊すぎるので簡単に転売はできなさそうです。あれだけ一生懸命売っているということはまだ埋まり切っていないということが予想されます。残念ながら市販されている状態より高く転売するのは難しいと言えます。

2.ハードユース

一概には言えませんが52組みが入れ替わり立ち替わりで入るって物件にかかる負荷が大きいのではないでしょうか。ワンオーナーじゃなくて52オーナーです。素人考えでもやばそうな気がします。資産価値が下がれば転売時、評価額は下がりますね。地価の上昇などでカバーできればいいのですが。

ということでタイムシェアやフラクショナルオーナーシップは投資としてはあまり上手くないと思います。

ホテルレジデンスのレンタルプログラム

私が注目しているのはこの投資です。これはタイムシェアなどと違い、有名ホテルブランドの1室を完全に購入。そしてその部屋をホテルに貸す(レンタル)することで収入を得る。という形です。案件によって差はありますが、30日程度自分で泊まることもできます。

 

この投資のいいところはインカムゲインやキャピタルゲインが安定して見込めることです。

まずはインカムゲイン。リッツ・カールトンやフォーシーズンズなどの国際的ホテルブランドがホテルとして経営します。そのため、自分で集客する必要はありません。またメンテナンスもホテルが面倒を見てくれます。

海外不動産投資として海外にコンドミニアムを所有した場合、自分で店子(入居者)を探す必要があります。もしそれが難しい場合はエージェントなどにお願いする必要がありますね。そこで余計なコストがかかります。またエアコンの調子が悪いだのシンクが壊れただの細々したことを日本から管理するのは面倒なので管理会社に委託します。またコストがかかります。

そういったコストと手間の一切を省くことができます。

キャピタルゲインは先ほどのタイムシェアより明らかに流動性が高いです。ただキャピタルゲインを本気で狙いに行くなら、購入のタイミングが重要です。

大前研一さんの書いた記事でこんなものがあります。

今年完成する1棟目のウエストタワーはすでに完売し、来年完成する2棟目のイーストタワーも残り戸数は少ないようだ。私の友人は発売された2013年に1億5000万円の部屋を3戸買い、それが2億5000万円に値上がりしたので1戸売却した。まだ建物が完成していないのに、1億円儲けたのである。いまハワイをはじめ世界中のリゾート地でラグジュアリーホテルが続々と建設されているが、その理由がここにある。

引用元

世界的ホテルの潮流は客が開発費負担するフェラーリモデル│NEWSポストセブン

 

要はプロジェクトが発足し、販売を始めた段階で購入すると完成時には値上がりが見込めるということです。

 

だいたいこういうプロジェクトは3つのステージに分けて販売されます。

1.プロジェクトが発足。土地などを取得して、図面を引き、建設許可が下りた段階。

2.建設50%完成時。

3.建設終了時。

ざっくりベースですが、私が知っている案件では1.から3.の間で20%〜くらいの値上がりを見込んでいるそうです。建設期間がどれくらいかかるかによりますが、仮に2年だとしたら、何もせずに年利10%以上を見込めるわけですね。

しかしアーリーステージであればあるほど、キャピタルゲインを期待できますが、そのぶんリスクも上がります。建設途中のトラブル、許認可関係などなど。

そのリスクをどうヘッジするか。頑張ってある程度調査することはできますが、限界があります。国際的なプロジェクトのバックグラウンドチェックなんていうのは早々出来ません。しかし、有名ブランドが関わっているのならリスクは低いと判断しても良さそうです。

プレスリリースまで出して、やっぱ辞めました。なんてことはリッツ・カールトンなどの国際的なブランドはしないと思います。経営だけでなく、ブランドイメージに大きくダメージを受けますから。なので彼らも十分チェックし、上手く行くと見込めたからこそ、運営に手を挙げたのだと推測できます。

 

最近のホテル業界の潮流

東急ホテルや星野リゾートなどの例をあげましたが、ホテル企業がホテルを所有せず、運営だけを受注するケースが増えています。

それもそのはず。一社で土地を購入し、ホテルを建造し、運営をするというのはあまりにコストがかかりますし、全リスクを一社で賄わないといけません。会社として、そうそう判断できることではありませんね。

 

それをそれぞれの専門で分業をして行くのが最近のホテルの潮流です。

投資会社やデベロッパーがプロジェクトを作り、有名ホテルにブランド力やサービス、人を出してもらい、建設コストは個人・法人投資家が負担をする。最初の売却益は投資会社やデベロッパーが取り、ホテルとしての収入はホテルブランドと投資家で山分けする。

よくできた構造だと思います。

 

さいごに

海外不動産投資に興味ある方は様々な思いを持っていらっしゃることでしょう。

資産を分散させることで、リスクをヘッジしたい。

海外に物件を持って、たまに遊びに行きたい。

儲けたい。などなど

そういった希望によって、いろんな形の投資があります。どんな投資をされるにしろ、あらゆるリスクは付いて回ります。

よく考え、よく調査をし、いい投資になるといいですね。

 

海外投資を考えている人の参考になれば幸いです。